米ステーブルコイン発行大手サークル社は17日、独自ブロックチェーン基盤「アーク」のAI(人工知能)コーディングエージェント「Arc Studio(アークスタジオ)」を発表した。
プロンプト(指示)を入力するだけでオンチェーン・アプリ、コントラクト、エージェントを作成できるものだ。自然言語(人間が日常的に話したり書いたりする言葉)で作りたいものを説明するだけで、フロントエンドUI、バックエンド・ロジック、スマートコントラクトを含むフルスタック・アプリケーションを数分で生成する。
サークル社は、これにより開発者の構築スピードが全般的に向上し、経験の浅い開発者も容易に開発を始められるようになると述べた。
ウェブブラウザから直接利用できるほか、Claude Code、Codex、Cursorといったツールからサブエージェントとしてアークスタジオを操作し、既存のワークフローを維持したまま開発を進めることも可能だ。
通常、これまでオンチェーン開発者には、ウォレット設定やガス(手数料)管理など多くの準備作業が必要であり、経験豊富な開発者でも開発期間が長引く要因となっていた。アークスタジオはこうしたハードルを取り除くことを目指している。
なお、サークル社は16日に、独自ブロックチェーン基盤「アーク」のメインネットを稼働開始したばかりだ。基盤となるレイヤー1ネットワークはガス代にステーブルコインUSDCを採用しており、バリデータとしてはブラックロックやDTCC、ビザなど大手金融機関・企業11社が参加している。
AIエージェント「アークスタジオ」は、アークやサークル社の開発者向けスタック(CCTP、コントラクト、ゲートウェイ、ウォレット、その他のステーブルコイン・インフラなど)を理解しているため、生成されるアプリは汎用的な抽象化ではなく、一貫性のある構成要素に基づいて構築される。
アプリには様々なプロトコルや資産をライブ(実際に稼働する形で)統合の形で組み込むことができ、アーク、アービトラム、アバランチ、ベース、イーサリアム( ETH )、モナド、OPメインネット、ポリゴン、ユニチェーンといった9つのブロックチェーンでテスト可能だ。
想定用途としては、まず金融系がある。アークスタジオはステーブルコインUSDCが関わるあらゆるアプリ作成に向いている。たとえば決済、スワップ、ウォレット、ブリッジ、レンディング、ステーキング、プログラム可能な支払いなどが例に挙げられた。
また、消費者向けアプリでは、デジタル商品やクリエイターの収益化に向けた、アプリ内ステーブルコイン決済体験をテストすることが可能だ。
SaaS(サービスとしてのソフトウェア)プラットフォームなら、利用実績に応じてUSDC決済が実行される従量課金フローを構築できる。AIプラットフォームであれば、エージェント間決済や、計算リソースの利用量に応じた支払いのワークフローを試すことも可能だ。

