トランプ米大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏がパートナーを務める投資ファンド1789キャピタルが、米国の予測市場運営大手ポリマーケットへ約3億ドル(480億円相当)を追加出資することが分かった。
出資は1789が主導する10億ドル規模の増資ラウンドの一環で、ポリマーケットの評価額は210億ドルとなる見通しだと、事情に詳しい関係者の話として米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが31日に報じた。
今回の出資により1789はポリマーケットの主要株主の一角となる見通しだ。また、1789はこれまでにポリマーケットへ累計約2億ドルを出資してきた。
両社の関係は2024年の米大統領選より前にさかのぼり、ポリマーケットのシェーン・コプランCEOが当時、トランプ・ジュニア氏や1789キャピタル創業者のオミード・マリク氏と共和党全国大会で同席する場面があった。トランプ氏が大統領選に勝利した後、トランプ・ジュニア氏は1789にパートナーとして加わり、同社は再びポリマーケットへ出資した。
一方、現在の筆頭株主である証券取引所大手の米インターコンチネンタル・エクスチェンジは7月、16億ドルの出資が発行済み株式の22%に相当すると開示していた。
しかし、急成長する1789キャピタルの存在感は、米下院の民主党議員から警戒を招いている。ジェイミー・ラスキン下院議員は先週、1789の経営陣に対し、投資先の一覧や政府とのやり取り、トランプ・ジュニア氏を採用した経緯に関する情報の開示を求める書簡を送付した。
一方、1789側の代理人は、利益相反の指摘を根拠のない主張だとして否定した。1789の成長株投資ファンド(ポリマーケットへの出資はこのファンドを通じて実行された)は、第3四半期までの運用成績が200%のリターンとなったという。
ポリマーケットは、スポーツ賭博を容認しているとして対抗馬の予測市場カルシとともに一部規制当局から批判を受けており、両プラットフォームではインサイダー取引疑惑につながるマーケットも確認されている。こうした状況を受け、共和党のブライアン・スティール下院議員は6月、議員による予測市場での選挙・政策関連の賭けを禁止する法案を提出し、民主党側も3月に「BETS OFF法案」など複数の関連法案を発表した。
こうした規制論争と並行して、ポリマーケットのグローバル調査・情報部門責任者シャナ・バウティスタ氏は、11月の米中間選挙に向けて、プラットフォーム上の異常な取引を検知できる体制が整っていると明かした。ポリマーケットは、機械学習やブロックチェーン分析を用いた不正監視の仕組みを説明する新たなウェブサイトを近く公開する方針だ。