イーサリアムのレイヤー2(L2)ネットワーク全体のTVL(預かり資産残高)が約50億ドルまで縮小し、2023年以来の水準に落ち込んだと、米仮想通貨専門メディアのThe Blockが28日、データニュースレターの抜粋記事で報じた。OptimismやArbitrum、ZKsyncなど主要L2が相次いで立ち上がった2024年の増加分の大半が失われた形だ。
楽観的ロールアップ(Optimistic Rollup)と呼ばれる方式のOptimism、Base、Arbitrumの3チェーンが引き続き上位を占め、3チェーン合計で48億ドル、全体の96%を占めている。
イーサリアム財団は年初以降、共同エグゼクティブディレクターを含む複数の幹部が離脱したほか、組織全体の人員削減も実施しており、TVLの縮小はイーサリアムを巡る逆風とも重なる。
イーサリアムの機関投資家向け基盤としての立ち位置を裏付けるとみられていた伝統金融機関も、イーサリアムと並行して他の選択肢を採用する動きを強めている。
米証券保管振替機関のDTCCは、資産残高100兆ドル規模のカストディ基盤を背景に米国債のトークン化を進めており、JPモルガンも預金トークン「JPMコイン(JPM Coin)」を複数のパブリックブロックチェーン上で稼働させている。
一方、USDCやUSDTなどステーブルコインは依然としてイーサリアムとそのL2上での決済が中心だ。The Blockは、この点がイーサリアムを仮想通貨と伝統金融をつなぐ存在にとどめている一方、1年前の存在感と比べれば薄氷の上に立つ状況だとの見方を示した。
