アルパカ(AlpacaDB, Inc.)は24日、米ブロードリッジ・フィナンシャル・ソリューションズ(Broadridge Financial Solutions、以下ブロードリッジ)との提携により、トークン化株式を保有する投資家向けに株主向けサービスの提供を開始すると発表した。
対応する証券会社を通じてトークン化株式を保有する投資家は、ブロードリッジの議決権行使プラットフォーム「ProxyVote.com」を利用し、議決権行使や投資家向け情報の受領、開示資料の閲覧、議決権の照合などができるようになる。
トークン化株式とは、米国株など既存の株式をブロックチェーン上のトークンとして発行し、暗号資産と同様に取引・保管できるようにした金融商品。今回の提携は、こうした保有者にも通常の株主が持つ議決権行使などの権利を実質的に及ぼす取り組みとなる。
今回の統合は、アルパカの証券基盤API(Broker API)にブロードリッジの株主ガバナンス基盤を組み込む形で実現する。アルパカのBroker APIを利用するパートナー企業は、対応するトークン化株式の商品に株主向け機能を順次組み込んでいく方針だ。
対象となるトークン化株式の株主は、議決権行使を通じて取締役の選任や役員報酬、企業買収などの重要な経営事項に意思表示できるようになる。ブロードリッジは、セキュアなメッセージング機能や投資家向けコミュニケーション機能もあわせてデジタル資産基盤に統合する方針を示した。
ブロードリッジの投資家コミュニケーションソリューション部門プレジデントを務めるダグ・デシャッター氏は、トークン化証券が本来の可能性を発揮するには議決権行使や株主ガバナンスも取引の進化にあわせて拡張する必要があると述べ、今回の提携によって従来型・トークン化のいずれの保有形態でも投資家が信頼できるガバナンス機能にアクセスできる環境を目指すとした。
アルパカは、Anchored Finance・バイナンス・ビットゲット・Dinari・オンド(Ondo Global Markets)・クラーケン(xStocks)など複数のパートナー向けに、トークン化された米国株式・ETFの裏付け資産の保管サービスを提供している。同社調べでは、この分野における保管シェアは94%に達するという。
アルパカ共同創業者兼CEOの横川毅氏は、株主ガバナンスや議決権行使への対応をトークン化株式普及の重要なステップと位置付け、今回の提携によりパートナー企業が正確性や監査可能性、規制対応、投資家への透明性を備えたトークン化投資商品を提供できるようになるとの見解を示した。
なお、日本国内で第一種金融商品取引業などの登録を受けているAlpacaJapan株式会社は、暗号資産(仮想通貨)およびトークン化証券の取り扱いは行っていないとしている。
