米財務省傘下の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は6日、仮想通貨も対象とする国際送金の基準額を3,000ドルから250ドルに下げる2020年の規則案を、米連邦準備制度理事会と共同で撤回すると発表した。撤回は9日に発効し、基準額は現行の3,000ドルのまま維持されるため、企業の顧客情報の収集負担が増えずに済む。
両当局は撤回の理由に、提案から時間が経ち、デジタル資産業界と規制環境が変わったことを挙げた。
撤回された提案は2020年10月に公表され、米国外が起点または終点となる送金が対象だった。仮想通貨取引所や保管業者にとっては、基準額未満だった少額の送金を含め、顧客情報を扱う取引が大幅に増え、収集の負担が重くなる内容だった。
この提案には3,000件近い意見が寄せられ、金融プライバシーや遵守コスト、仮想通貨事業者に求められる個人情報の収集量への異論が出ていた。
ディーファイ・エデュケーション・ファンドの政策責任者ギャビン・ザバトーン氏は撤回を歓迎し、ブロックチェーン上で価値を動かしただけで氏名や住所、口座情報の提出を求められるべきではないとXに投稿した。