米大手投資銀行JPモルガンのアナリストは、投資家がETFのヘッジ需要を減らせば、ビットコイン( BTC )がゴールドよりも強い需要を集める可能性があると、米時間水曜日に公表したレポートで指摘した。
7月下旬の米連邦準備制度理事会(FRB)会合後、通貨の目減りに備えた資金シフト戦略「デベースメント・トレード」が再燃し、ビットコイン現物ETFとゴールドETFの双方に資金が流入した。しかし、実質金利の上昇と米上院によるクラリティー法案の審議入り失敗を受け、この流れは直近1週間で弱まったとアナリストは述べた。
ゴールドETFは年初来の流出分をすべて回復した一方、ビットコイン現物ETFの回復は半分程度にとどまっているとアナリストは指摘した。SoSoValueのデータでも、ビットコイン現物ETFは9月15日に4億5,033万ドル、16日に2億9,598万ドルの流出を記録し、総資産額は9月3日の1,033億4,000万ドルから9月16日の951億9,000万ドルまで縮小した。
ゴールドとビットコインの両先物ポジションは高水準を維持しており、機関投資家が双方の資産を支えていると分析した。ただし、両資産の大きな違いはETFの空売り比率にあるという。
資産運用大手ブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラストETF(IBIT)の空売り比率は年初来の最高水準に近い一方、SPDRゴールド・シェアーズETF(GLD)の空売り比率は過去の平均を下回っているとアナリストは説明した。この対比から、直近の資金流入や先物ポジションの積み上がりがあるにもかかわらず、ビットコインはゴールドより懐疑的な視線を浴びているとの見方を同行アナリストは示した。
IBITのプット・コールのオープンインタレスト比率(建玉比率)もGLDより高く、ビットコインへのヘッジがより強く働いていることを示していると分析した。ヘッジ需要が緩和されれば、IBITの高い空売り比率がゴールドに比べてビットコインへの需要をより高める可能性があるとアナリストは結論づけた。