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ビットコイン乱高下、DAT企業のBTC売却で急落もStrive買い増しで反発|仮想NISHI

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*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI( @Nishi8maru )氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

仮想通貨ビットコイン(BTC)は7月6日夜から7日朝にかけて、円建てで上下50万円を超える荒い値動きとなった。下落のきっかけは、米主要DAT企業が6月29日から7月5日までの期間に計3,588BTCを約2億1,600万ドル、日本円で約350億円相当売却したと公表したことである。

同社は6月29日に財務戦略「デジタルクレジット資本フレームワーク」を発表しており、その直後の大型売却であったことから、市場では失望売りが広がった。DAT企業による継続的な買い増しを期待していた投資家にとって、今回の売却は需給面での警戒材料となった格好である。

一方、その後は米株高に加え、トランプ大統領によるビットコインに対する好意的な発言が支えとなり、相場は反転した。さらに日本時間早朝には、米ビットコインDAT企業Striveが先週17.76BTCを追加購入したことが報じられた。

これを受けて、市場では下落継続を見込んでいたショートポジションの清算が進み、BTCは一転して反発する展開となった。

成行注文の状況を見ると、下落局面では現物主導の売りが目立った一方(下画像赤枠)、上昇局面ではデリバティブ市場が先導した(下画像青枠)。現物売りをきっかけに下落した後、デリバティブ市場でショートカバーが進み、反発が加速した構図である。

一方、オプション市場では依然として下方向への警戒感が残っている。投資家のリスク認識を示すリスクリバーサルを見ると、プットIVがコールIVを7.0vol上回っており、市場参加者が急落リスクを意識していることがうかがえる。

ビットコインと他アセットクラスとの相関関係を観測期間2カ月で見ると、最高値を更新したダウ指数との相関は+0.30にとどまっている。ゴールドは+0.32、原油は-0.18であり、ビットコインは株式やコモディティと完全に連動するのではなく、独自の材料で動く局面に入っている。

背景には、DAT企業による売買動向に加え、米国のクラリティ法案や欧州のMiCA規制など、暗号資産市場固有の規制要因がある。さらに、米国債10年利回りと2年利回りの差である長短金利差は6月以降縮小しており、ステーブルコイン関連ビジネスの収益環境に対する見方もやや慎重化しやすい状況である。

7月7日午前9時時点で、ビットコインを取り巻く環境は依然として楽観しにくい。米主要DAT企業の一部が売却に動くなか、米国ではクラリティー法案の成立見通しがなお不透明である。欧州でもMiCA規制の本格適用により、一部の暗号資産企業が事業活動の見直しを迫られており、規制面の不透明感は市場心理の重しとなっている。

また、米国株市場ではAI関連株を中心に株高基調が続いているものの、ビットコインはその恩恵を十分に受けていない。マイニング施設をAIデータセンター用途へ転用する動きも広がっており、AI相場の追い風が暗号資産市場へ直接波及しにくい構造となっている。

短期的にはショートカバーによる反発が確認されたものの、現物需給、規制動向、オプション市場の警戒感を踏まえると、ビットコイン相場はなお不安定な局面にある。DAT企業の売買動向と米規制議論の進展が、引き続き相場の方向感を左右する重要材料となるだろう。

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