グレースケール、ビットコインの逃避資産化を分析

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米仮想通貨資産運用大手グレースケールは27日、ビットコイン( BTC )の値動きに関する分析メモを公開した。同社によると、この1年ほどはAI関連銘柄などリスク資産の上昇が続く中、ビットコインは通貨のヘッジ手段というよりも高ベータのリスク資産として値動きしてきたが、足元でその構図に転換の兆しが出ているという。

高ベータとは、株価指数などの値動きに対して価格の振れ幅が大きいことを指す用語だ。

具体的には、ビットコインの90日相関係数は、ナスダック100指数に対して60%超から約33%まで低下した。一方、金との相関係数は年初のほぼゼロから50%超まで上昇している。

背景には、米国の連邦債務が40兆ドルを超えたことに加え、長期国債の利回りがこの1年で大きく上昇したことがある。財政悪化と金利上昇を受け、通貨の実質価値低下に備えて金や仮想通貨などの希少資産に資金を移す「ディベースメント・トレード」と呼ばれる投資行動への関心が、投資家の間で再び高まっている。

ビットコインは世界金融危機後に誕生し、中央発行体を持たず、発行上限を2,100万BTCに固定した透明性の高い供給スケジュールを備えている。グレースケールは、財政悪化への懸念が強まる中、ビットコインが金と並ぶ希少な代替資産として資産配分の対象になり得るとの見方を示した。

米財務省は19日、長期国債の買い戻し規模を1回あたり20億ドルから40億ドルへ拡大すると発表し、同日、米国の公的債務は初めて40兆ドルを超えた。

グレースケールは26日付の別のレポートで、買い戻し拡大はあくまで利回り上昇という症状への対応にとどまり、構造的な財政赤字の解決にはならないと分析した。

また、ビットコインをはじめとする希少なデジタル資産が、分散投資効果や法定通貨の実質価値低下への耐性を市場が見直す中で、より有利な局面に入りつつあるとの見通しを示した。

関連: ビットコイン(BTC)の今後・将来性【2026年6月】有識者7名の価格予測と2030年シナリオ

同様の見方は、他の金融機関の分析にも表れている。

米投資調査会社バーンスタインは今週、40年続いた金利低下局面が終わりを迎えたことや米国の政府債務が40兆ドルに達したことを踏まえ、ビットコインが2027年半ばまでに15万ドルの最高値を更新し、2029年には30万ドル規模に達するとの基本シナリオを維持した。同社アナリストは、当局が財政悪化への対応として通貨価値の下落を甘受する可能性が高いとの見方を示し、ディベースメント・トレードがビットコインへの需要を押し上げる要因になるとした。

バーンスタインは、機関投資家の資金流入が加速した場合の強気シナリオとして、ビットコインが2027年半ばに20万ドル、2029年に50万ドルへ達するとの予測を提示し、2033年末までに100万ドル程度に達するとの長期予測も示した。

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